2025年12月11日木曜日

テンバガー候補銘柄をAIで調べてみた~オービーシステム(5576)

 

IPOテンバガー投資法の観点からオービーシステム(5576)の分析

 今回はご指定の銘柄コード5576、オービーシステムについて、過去10年以内のIPO銘柄(上場日:2023年6月21日)として、指定条件に基づいたスクリーニングと詳細分析を行います。  この銘柄はシステムインテグレーション(SI)サービスを主軸とする独立系IT企業で、金融(地銀向け勘定系システムなど)、産業流通(小売り・医療)、社会公共事業を展開。主要取引先の日立製作所グループが売上の約7割を占め、安定した基盤を有します。

以下では、指定の6条件に対する適合度を評価した上で、財務推移、ビジネスモデルの優位性、市場評価、中長期成長可能性、同業他社比較、大株主の状況を分析します。データは2025年12月現在の最新情報を基にしています。投資判断は最終的にご自身でお願いしますが、この銘柄はテンバガー候補として一定のポテンシャルを秘めていると見ます。

1. 指定条件に対する適合度評価

この銘柄は、全体として中程度の適合を示します。特に条件④(時価総額)と⑤(PER)の割安さが強みですが、条件①②の財務安定性は上場後短期間のため限定的な評価となります。各条件の詳細は以下の通りです。

  • ① 5年間連続増収増益、またはその傾向: 上場前後のデータから、売上は拡大傾向(2023/3期: 61.63億円 → 2024/3期: 76.84億円 → 2025/3期予想: 94億円)。利益も黒字基調だが、2024/3期に営業利益が微減(前期比4.8%減)。連続増収は満たすが、増益は変動あり。傾向としてポジティブ(子会社化による規模拡大が見込まれる)。
  • ② 5年間連続黒字、または赤字縮小して黒字化: 過去データでは連続黒字を維持。2024/3期営業利益5.62億円、経常利益6.05億円。赤字歴なしで安定。
  • ③ 今後も増収増益が継続する可能性が高いビジネスモデル(ストック型、多店舗展開型、保証型、営業人員依存型など): SIサービスはストック型要素が強く、継続的なシステム保守・開発需要が見込める。主要顧客の日立グループ依存が高いが、クラウド移行やDX需要で多角化可能。複数のビジネスモデル(ストック型+営業人員依存型)に該当し、高評価。
  • ④ 時価総額200億円以下(テンバガーを目指すなら50億円以下): 現在約66億円(発行済株式数236.7万株)。50億円超だが200億円以下で小型株の範疇。テンバガー余地あり。
  • ⑤ PER20倍以下(10倍以下ならなお良い): 現在約11-13倍(連結ベース)。20倍以下を満たし、割安水準。
  • ⑥ 創業者が社長で筆頭株主、成長意欲が高い: 創業者は山田孝氏(筆頭株主、保有比率約32.8%)だが、社長は豊田利雄氏。創業者の影響力が強く、成長意欲は高いと評価(中期計画で売上100億円目標)。

特に③のビジネスモデルと④⑤の割安さが強く、テンバガー候補としての魅力を支えています。

2. 過去の財務推移(特に売上・利益)

上場前後のデータが主ですが、安定した成長を示します。以下は直近の連結業績推移(単位: 億円):

  • 売上推移: 金融事業と産業流通事業が牽引し、連続増収。2025/3期はグリーンキャット子会社化で14億円増が見込まれ、過去最高更新へ。
  • 利益推移: 売上総利益率向上(粗利18.25億円)だが、人件費増で営業利益が一時減。黒字基調は継続し、2025/3期は回復予想。
  • 評価: 利益率は売上高営業利益率約7-10%で目標値(10%)に近づく。ROE約9.1%、自己資本比率74.5%と財務健全。

3. ビジネスモデルの優位性

オービーシステムのビジネスモデルは、SIサービスを基盤としたストック型中心。主な優位性:

  • ストック型要素: 地銀向け次世代オープン勘定系システムや保守サービスで、継続収入を確保。主要顧客の日立グループ(売上7割)が安定基盤を提供。
  • 多角化: 金融以外に産業流通(小売り・医療向けシステム)、社会公共事業を展開。営業人員依存型としても、エンジニアの専門性が高い。
  • 成長ドライバー: DX・クラウド需要で拡大余地大。中期計画では取引先多様化と子会社活用で売上100億円を目指す。複数のモデル該当(ストック+営業人員)で、増収増益継続可能性が高い。

弱みは顧客集中リスクだが、独立系として柔軟性あり。

4. 市場での評価(時価総額、PER)

  • 時価総額: 約66億円(2025年12月現在)。小型株として流動性は低いが、テンバガーに向く規模。
  • PER: 約11.04倍(連結)。業種平均(情報・通信業約15-20倍)と比べ割安。PBR約1.26倍も低水準。
  • 株価推移: 上場時公開価格1,710円、初値1,510-1,710円圏内。現在約2,800円台。配当利回り約3.5-3.8%(年間100円予想)と魅力的。
  • 評価: 割安感強く、中長期投資に適す。東証スタンダード上場で、PBR1倍割れ改善要請も後押し。

5. 中長期的な成長可能性

テンバガー候補として中程度の評価。理由:

  • ポジティブ要因: DX需要でSI市場拡大(日本IT市場年平均成長率4-5%)。子会社化で売上規模2倍化可能。創業者の影響力で成長意欲高く、中期計画(2027/3期: 売上高目標100億円超、配当性向40%超)が現実的。
  • リスク: 顧客集中(日立依存)と人手不足。利益変動が課題だが、黒字基調で耐性あり。
  • テンバガーシナリオ: 時価総額66億円から660億円へ(10倍)。売上100億円達成とPER15倍想定で可能。3-5年スパンで狙えるが、市場環境次第。

6. 同業他社との比較

同業は独立系SIer(金融・産業向け)。類似企業として、時価総額・PER・売上規模の近い東証上場企業(例: 芝浦電子(6957)、オープンハウスG関連IT子会社など)を比較。データは2025年現在。

  • 比較分析: 時価総額・売上で小型優位。PERは他社より割安(平均15倍超)。売上成長率(11-22%)は類似企業並みだが、利益率で劣位(芝浦電子のROE15%超に対し9%)。株価は安定推移だが、他社よりボラティリティ低。競争力では顧客基盤の安定さが勝るが、規模拡大で追いつく可能性。
  • 7. 大株主

    筆頭は山田孝氏(32.8%)、次いでオービック(28.7%)。光通信は投資事業有限責任組合経由で保有比率: 約1.28%(29,500株)保有し、安定株主として機能。比率は低いが、テンバガー投資家にとってポジティブシグナル(光通信の保有銘柄は成長株が多い)。





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